鳥インフルエンザは現代のオカルトかな

発掘あるある大辞典Ⅱ」打ち切り

とても悲しい出来事です。
昔、Yahoo化学板や医学板に顔を出していた頃、大変笑わしてもらった番組で、現在に至るまでナイスなブラックジョークを提供してくれたマニア垂涎の番組が終了しました。


たとえるならば、「矢追純一スペシャル」の終了を悲しむような感じでしょうか。
いや、「矢追〜」のほうもまだ今後特番で復活しないとは限らないし、「あるある」も今後特番で笑いを提供してくれることを期待します。


私的にもっとも印象に残るのは、「Ⅰ」のころの「マイナスイオン(2回目)」。
司会の堺正章が「『イオン』ってなんだか知ってる」と問いかけて、パネラーの高田万由子(だったかな)は正しく科学用語「イオン」の定義を述べたのに、「それは違う」と大嘘ぶっこいて、60分間全編ウソを重ねていったのが懐かしいです。


大体、報道番組じゃなくてバラエティ番組なんだから、少しくらいのウソでガタガタ言っちゃあいけないと思うですよ。

鳥インフルエンザ

また出てきましたな。
どうでもいいけど。


鳥インフルエンザがらみの話を聞くたびに、「鳥インフルエンザ」を「幽霊」に置き換えてもだいたい話が通るんじゃないかと思うしだいです。


1)目に見えない何かが
2)人間に危害を及ぼすらしい


という理由で、どのくらいのご利益があるか判らずに(実際、無いんだが)、罰が当たらないように「予防」したがるのは、「幽霊」が怖くて祟られないようにお守り買っているのとどこが違うのか判らない。


私の外来に、とにかくタミフルをだせというせっかちな方が着たら…
もう、問答するのも面倒なんで出しますですよ。
適当に病名つけてね。


http://www.pref.ehime.jp/040hokenhukushi/030healthpro/00007437051129/betten2.pdf:新型インフルエンザ診断・治療ガイドライン」には腰を抜かしました。
ちゃんと従いますですよ。
これを作るのにいくらかかったのか知らないけど。

2006年に読んだ新書Best10

まだ、悩むところ。
しかし、早く書かないと2007年に入ってから読んだ本と区別がつかなくなるので、今のうちに書いておくです。


選考基準は2つ
1)読みやすくて
2)読んだらすぐ忘れる本


「自分の人生を豊かにする」とか「教養を深める」とかクソ食らえだ(失礼)。
新書ごときで自分の生き方を同行されたくもない。
何より「実用書」とか「論文」とかは大っ嫌いだ。内容を記憶しておかないといけないから。
もっと刹那的に生きよう。


というアイニスさんの基準で選んだTop10です。


1:世間のウソ 日垣隆 新潮新書,2005
えーっと、読んだのは2005だったかも。
いいや面白かったし。
内容をキレイさっぱり忘れていたので、もう一回読んだですよ。
鳥インフルエンザの話も乗っててナイスでした。


2:環境問題の杞憂 藤倉良 新潮新書
わははー
この本、俺が書きたかったー
私のように何でも真に受けてしまうヒト向けの本じゃないかと。
まあ環境に関する恫喝みたいな報道と対を成す本かな。
左よりのヒトは読んじゃダメかも。
ちゃっちゃーと読んで日銭を稼ぎに参りましょう。


3:犯罪不安社会 誰もが「不審者」?  浜井浩一,芹沢一也 光文社新書
2006最後に読んだ新書で、たぶん年をまたいだやつだったと思う。
これも、アレだね、報道の恫喝に対を成す本かも。
結構、評判が良いみたいだけど、ひとつだけ…
少年犯罪が減っているのは事実だけど、犯罪の主体となる少年の数そのものが減っていることに言及が無かったと思うのだけどどうだろう。
まあ、内容を覚えちゃいないのでどうでも良いか。
(割合でも見ても減っているんだけど、実数で見るほど「減った」と感じられないはず)


4:下流社会〜新たな階層集団の出現 三浦展 光文社新書
いやあ、この本は結構評判悪いです。
だもんで、あえて上位に上げてみたり。
「結局何が言いたいのか判らない」とか「主観的な決め付けばかり」というのが批判される所かな。
2006年は格差関連の新書はいっぱい出たけど、この本が一番、どうでも良い内容に仕上がっているんじゃないかな。
逆に、岩波新書格差社会―何が問題なのか」なんかは言いたいことがはっきりし過ぎていて、嫌〜ん、な感じ。
格差マンセーでも格差是正マンセーでもどっちでも良い人向け(居るのか?)


5:電波利権 池田信夫 新潮新書
とりあえず、読んどけ的な良い感じの本。
残念ながら「読んだ後すぐに忘れる」のが難しい、頭の中に入ってきちゃうヤバイ本。
この本を読むと、地上波デジタル放送の開始が待ち遠しくなる可能性があるです、ハイ。


6:娘よ、ゆっくり大きくなりなさい―ミトコンドリア病の子と生きる 堀切和雅 集英社新書
出来るだけ医療がらみの本は読まないようにしているので、そういった分野ではこれだけPick Up
もうね、医療は僕のお仕事〜稼ぎ口なので、家に帰ってまで読まんですよ。
この本自体についてはノーコメントで。
良い本ですよ。


7:ウェブ進化論 梅田望夫 ちくま新書
もう、どこそこで取り上げられているし、本気で新書読んで居る人たちが持ち上げるから、だらけて新書読んでいるアイニスが取り上げるまでも無いとは思うんだけど。
まあ、しょうがないやね。
たぶん、本気で新書読む人はこういう本をBest of 2006にするんじゃないの。
この本も「読んだ後すぐに忘れる」のは難しいので要注意。


8:「夜のオンナ」はいくら稼ぐか?  門倉貴史 角川新書
もう、タイトルの勝利ですな。
内容はそのまんま。
数字がいっぱい出てくるけど、すべて推測値だってことを念頭において真に受けないように読むと面白いです。
これは、もう、読んだことすら忘れさせる良い本です。
読んでもきっと人生や考え方は変わりません。


9:若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 城繁幸 光文社新書
お、作者同い年。
文章の流れがなんとなく緩慢で、少しばかり読みにくかったかな。
内容はそうねぇ…
年寄りは『若いうちは苦労をするものだ』というけれど、成果主義を標榜する以上『苦労に見合った賃金を若いうちから出せ』という感じかな。


+:御社の営業がダメな理由 藤本篤志 新潮新書
内容は大したボリュームが無いので小1時間で読めると思う。
マジで営業をやっていない人が読む本ですよ。


+:わかったつもり 読解力がつかない本当の原因  西林克彦 光文社新書
惜しむらくはやたら読みにくいことかな。
国語教育のことを考えていない人が読む本ですよ。


+:そんな言い方ないだろう 梶原しげる 新潮新書


予想はしていたけど、10個以上あるね。
美しい国へ」とか「国家の品格」とか「さおだけやは〜」とか「人は見た目が9割」とかの話題作は、あえて上げなかった訳じゃなくて、面白くなかったから上げなかったです。
つまり、その程度の俗物なんですよ。